身分相応・・・

もうすぐ春ですよ

 母親のお姉さんが、絵の展覧会に出品するというので
 父、母、私でお銀座へ行ってまいりました。
 どうも「すべてが高価」だと思っているので、道のすみっこをこそこそと歩く三人。
 画廊の場所はいつもお世話になっております「銀座TACT」の近くでした。
 伯母さんは絵ではなく、ろうけつ染めのタペストリーでした。
 ろうけつ染めとは、強い太陽光が必要だそうで、日本では夏にしか
 作業ができないのだそうです。
 そこで、だんなさんが現在仕事の都合でシンガポールに住んでいるため、
 しょっちゅうシンガポールに行ってるそうです。
 今度つれてってもらおうと勝手に決意。
 実は上記の話は、同時に出品されている方から伺いました。
 肝心の伯母さんは、まだ会場に現れておらず皆さんくちぐちに
 「来る時間なのに」「またどこかで走ってるのかしら」などとおっしゃっておりました。
 さすが母方の親戚です。
 とりあえず待っても来ないので、帰ろうという話になり画廊を出ると
 後ろからすごい勢いで近寄ってくる黒ずくめの女性がいます。
 正直こわいです。
 でも、これが今後シンガポールまでお世話になろうと決意までさせた相手
 伯母さんだったのです。
 肩で息をしながら「来てくれてありがとう」と言って木村屋のあんぱんをくれました。
 「駅の出口間違えちゃった」とかわいい言い訳も。

 タペストリーは、そんな伯母さんのダイナミックさと人柄が良く出ている
 作品だと思いました。
 ほかの方の水彩画や油絵もすてきでした。
 
 帰りは父親たっての希望で「直久」でラーメンを食べました。
 88周年だそうです。すごいですね。
 お銀座ぶらり旅はこうして終わりを告げたのでした。