ゆうばり一日目

一年ぶりです!


 昨年、やはり同じ時期に新千歳空港へ行くため羽田空港にいたとき。


 羽田空港には「前代未聞」といわれるほどの濃い霧に包まれていた。
 

 スクーバダイビングで、海底の砂をフィンで蹴り上げてしまい、
 周囲の視界をふさがれてしまったときのような不透明さ。


 数メートル先も見えなさそうな真っ白な世界。


 渡航目的は、もちろん「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2010」だった。

 私自身は出演作品はないものの、いくつかのプログラムの上映前に、
 登壇者を紹介したり、作品についてすこしお話をうかがうったりする、
 いわゆる「MC」という立場での参加だった。


 まかされたプログラム数はとても多く、事前に予習するるためのDVDが
 出発までにすべて見終わらない状況だった。


 常にポータボルDVDプレイヤーを片手に移動する毎日だったのに!


 当然、出発日も同様に持ち歩き。


 濃い霧は、ますます濃さを増しているようで、
 私たちが搭乗するはずの飛行機が視界不良により、
 羽田空港に着陸できない、との放送が入った。


 よっぽどのことらしい。


 やがて、本来離陸するはずだった時間も過ぎ、
 それでもまだ出発の見通しが立たない、と、アナウンスが何度も放送された。


 待ちあう人たちは落胆の表情を見せた。


 ここにいるひとたちは、ほとんどが映画祭関係者。
 このまま北海道へ行くことができなければ、映画祭はどうなってしまうのか・・・


 今日、開催することは、できないんじゃないか?


 そんな最悪の事態を、くちにする人まで出てきた。


 ロビーでの待機時間が3時間が過ぎ、搭乗予定者顔に疲労の色が
 濃霧のごとく張り付き始めた頃、
 ようやく搭乗、出発のめどが見えてきたとのアナウンスが!



 飛行機に乗れる、北海道に行ける、夕張に行ける。


 映画祭が開催できる!


 そこにいる殆どの人が同じことで喜んだことだろう。


 一方、私はといえば、その3時間で、残っていたDVDの予習が
 ほとんど済んだことに喜びを覚えていたのであるが・・・


 有意義に時間をすごさせて頂きました(汗)



 なにはともあれ、北海道へ旅たつことができた。

 いつもなら新千歳空港から夕張までは「特別列車」を用意していただいて
 それに乗車し、市民からのあつい歓迎を受けるというのが恒例だったが、
 今回は、遅延により列車はとりやめ。
 きゅうきょ用意してくださったバスで、地味〜に夕張入りしたのだった。


 そんなハプニングがあっても、何時間待ってでも参加したい
 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭



 今年も参加できて幸せです。


 飛行機はさして遅れることもなく定刻に出発!
 本日から5日間よろしくお願いします。